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ネパール被災地略奪などなく穏やか [その他]

●ネパール被災者に「助け合いの精神」 
 東日本大震災同様に略奪や暴動見られず

ネパール大地震は5日で発生から10日を迎えた。
食糧事情の悪化が懸念されているが、目立った暴動は起きていない。
無人の商店街では略奪も見られず、
テント暮らしの被災者は比較的穏やかに過ごす。
東日本大震災でも略奪などはほとんどなく、海外から称賛された。
ネパール在住の日本人らは
「こちらにも助け合いの精神がある」と両国の類似性を語った。

首都カトマンズ最大規模の避難所となったラトナ公園では
約2500人がテントで暮らし、毎日、ネパール軍による配給がある。
配給のたびに1千人以上の列ができるが、整然と一列に並び、
割り込む人もいなければ、支援物資を奪い合うこともない。

テントで暮らす4人家族のダルマラール・サキアさん(44)は
「ここに来れば皆さんが助けてくれる。大変ありがたいことだ。
皆で分け合えば、なるようになるし、騒いでも仕方がない」と話す。

ネパールに14年間在住する酒卸会社経営、高田英明さん(48)は
「持てる者が持てない者に与える助け合いの精神があり、
物を奪ったりした人は強く非難され、その社会で生きていけなくなる。
輪廻転生の宗教的精神もあり、起こったことに対し悔やむのではなく、
あっさりと納得するという気質がある」と説明する。

同国在住約20年の日本語教師、坂本みどりさん(64)も
「政府の支援に頼るのではなく自ら何とかしようという気概がある」
と強調。もともと貧しい国で、インフラも整っていない。
半日の停電が当たり前で、不便な生活には慣れているという。
豊かさを示す国連の指数で、
ネパールは187カ国中145位(2014年版)だ。

カトマンズで医療支援活動に携わる
陸上自衛隊の佐藤裕己・2等陸曹(34)は、
東日本大震災でも震災直後から約2カ月、
被災者の巡回診療をした経験がある。
佐藤氏は「被災されたネパール人は、日本人の被災者と同じように
結構、表情が明るくて気持ちのよい対応をされる。
こちらが逆に元気を分けてもらっている」と話す。

06年のジャワ島中部地震で
被災後に略奪や暴力行為が発生するなど、
今回のネパール地震と同様レベルの災害では過去、
略奪や暴動がニュースになってきた。

ただ、在ネパール日本人会の水橋雄太郎会長(54)は
「今は無事を親族たちと喜び合うことの方が大事。
長期的には、家を失った人や仕事がなくなった人を
助けていく必要がある」と継続的な支援の必要性を訴えた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150506-00000067-san-soci

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