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「日本人お断り」荒れる観光地 [その他]

●石垣島のラーメン店を「日本人お断り営業」に追い込んだ
 観光公害の深刻さ

石垣島のラーメン店が「日本人客お断り」という張り紙を掲げて、
ネット上で騒ぎになっている。
外国人ならともかく、なぜマナーの良いはずの日本人客を…。
そんな感想を持つ人も少なくないだろうが、
観光地でも外食産業や介護産業でも、
日本人客のマナーの悪さに悩む声は少なくないのが真実である。

・「日本人客お断り」には どんな事情があったのか?

沖縄・石垣島のラーメン店「麺屋 八重山STYLE」がこの7月から
「日本人の観光客のマナーが年々、悪化の為
海外のお客様のみの対応となってます」
という張り紙を貼って、
9月まで「日本人お断り営業」をしている件のことだ。

メディアの取材に応じた店主によると、カウンター8席のみの店なのに、
注文しないで外で買ってきた商品を食べる客が多いことや、
それらの行動を注意したところ逆ギレする客も多く、
スタッフが気を病んで辞めてしまい、
1人で切り盛りしなくてはいけなくなったから、だという。

要するに、日本人観光客のマナーの悪さに耐えられなくなったというのだ。

直近(2019年4月)の石垣市の入域観光客統計概況を見ると、12万906人。
人口約4万9000人の島に、2.5倍弱ものもの観光客が押し寄せている。

と聞くと、
「そりゃあ、日本中どこもかしこも外国人観光客だらけだからな」
と思うかもしれないが、その認識は石垣には当てはまらない。
先の統計によれば観光客の中で外国客は1万7905人。
残りの85%の10万3001人は、すべて日本人なのだ。

猫も杓子もインバウンドなのであまりピンとこないかもしれないが、
実は近年、石垣は日本人観光客が大挙して訪れ、
その数はなんと年間115万人にも及んでいる。

「八重山STYLE」がオープンした2012年は、国内客は約64万人だったので、
この6年で1.8倍に増えている計算だ。
観光客の絶対数が1.8倍に増えれば当然、
「マナーの悪い観光客」に遭遇する確率も1.8倍高くなる。

もちろん、外国人観光客も増えているので
当然、マナーの悪い外国人観光客も増えているということになるのだが、
日本人よりも絶対数が小さいので目立たないのだ。
たとえば、先ほどの2019年4月のデータによると、多くの日本人が
「マナーが悪いといえば」すぐに連想する「中国人観光客」は
3459人しか訪れていない。

当たり前の話だが、マナーのいい中国人観光客もいる。
3000人の中国人の中でハチャメチャをする人間よりも、
10万人の日本人の中でハチャメチャをする人間の方が
はるかに多いのは言うまでもあるまい。

このように「数」を見ていけば、「八重山STYLE」の店主が、
「日本人観光客のマナーが年々悪化している」と感じ、
その被害を抑えるため「日本人お断り」に踏み切るのは、
特に驚くような話でもないのだ。

・竹富島の診療所医師も日本人観光客の態度の悪さに辟易

実際、このような問題の兆候というのは、
石垣島周辺ではちょこちょこと現れていた。
有名なのが、2017年7月、
石垣島の隣にある竹富島の町立竹富診療所の医師が
SNSで訴えた窮状である。

一部の観光客らが診療所を訪れ、
「金ならあるので、ヘリを呼んでほしい」など無理難題を要求したり、
診断に対して「あなたは専門医じゃないので信じられない」と
文句を言ってきたりするので、
診療所のスタッフが疲弊しているというのだ。

この問題も先ほどと同様で、
確かに診療所でトラブルを起こす外国人観光客もいるだろう。
しかし、絶対数の多さから、ほとんどはマナーの悪い
日本人観光客によるものだということは容易に想像できる。
実際、ハフィントンポストの取材に応じたこの医師は
「歴代の医師が同じ悩みを抱えています。石垣島から一番近い離島で、
島の規模に対して非常に多くの観光客が訪れるから」と述べている。

要するに、これは外国人観光客が増えるはるか以前からあった
「日本人観光客」問題なのだ。

・オーバーツーリズム問題をそろそろ真剣に考えるべきだ

医師が自分のところを訪れた患者の言動を批判するというのは
かなり珍しい。
それほど、現場のスタッフたちが追い詰められていたということである。
この構造は「八重山STYLE」の店主も全く同じである。
日本で「日本人お断り」をすれば批判の嵐にあうのは当然だ。
にもかかわらず、あのような張り紙を出さざるを得ないということは、
そこまで追い詰められたのである。

という話をしても、まだ納得をしない方もいらっしゃるかもしれない。

「日本人は、ハロウィンパーティ後の渋谷や、
W杯の観戦スタンドで自主的にゴミ拾いをするなど、
世界一マナーの良い国民だ。
マナーの悪い者などほんの一握りの人間だ!」

そんな声が聞こえてきそうだが、
実際には、そのような一部のマナーの素晴らしい日本人の功績を、
勝手に日本人全員の手柄にすり替えているだけに過ぎないのではないか。

大坂なおみ選手や、八村塁選手の活躍を受けて、
「テニス大国ニッポン」とか
「日本人のバスケもいよいよ世界レベルになってきた」とはしゃぐ、
典型的な「個人と民族の混同」なのだ。

繁華街や観光地に行けば、
タピオカドリンクのプラごみが至るところに散乱している。
これから多くなる花火大会でも、
焼きそばやらの食べ残しがあちこちに捨てられる。
そして、今回の舞台となった石垣でもそうだ。
外国人観光客が増えるはるか以前から、
海岸ではペットボトルやタバコなどのゴミが散乱している。
漂着したゴミも多いが、
ここで遊んだ観光客が捨てたものも決して少なくない。
山ではタバコのポイ捨ても多い。

石垣で暮らす人たちはずっと、
「日本人」による「観光公害」に悩まされてきたのだ。

SNSを見ると、「八重山STYLE」の客が激減したことを、
まるで鬼の首を取ったかのように喜んでいる人たちもいるが、
「客商売のくせに、客を軽く見るからそういう痛い目にあうのだ」
なんて考えが当たり前のうちは、
この国の「観光公害」問題はいつまでも解決されない。

日本は、外国人観光客に対しては、
やれマナーが悪い、ルールを守れないなら出ていけと厳しくのぞむが、
自国の観光客の横暴さは、
「接客態度が悪い」「店が調子に乗っている」
なんて感じでスルーする傾向がある。

このダブルスタンダードと向き合わない限り、
観光立国もへったくれもない。

オーバーツーリズム(観光客が過剰に押し寄せること)
が世界的にも問題になる今だからこそ、
美しい石垣の自然や、石垣で生活をする人たちが
「観光客のおもてなし奴隷」にならないような、
包括的な取り組みが求められているのではないか。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190718-00208998-diamond-soci&p=1

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これを機会に日本人のマナーが向上する事を願います。
秋から通常営業に戻すと店主も言っているので、
社会に問題提起しているのです。
コンビニで買ってきたものを店で食べるなんて事を
平気でするなんて信じられない。

悲しいかな、これが昨今の日本の民度なのよね。
時代と共に心も寂しくなってきたというか、
「自分だけ」みたいな人が増えているのも事実。

接客業をしていますが本当に常識のない人増えてるよ。
でも、至れり尽くせりのサービスをする店が多いのも事実で、
そういう所を基準にする客は
知らずの内にそれが常識になってる部分もあると思う。
今やってて思うのは、過剰な接客サービスを止めるべき、
チップのない文化で過剰にサービスするメリットはほとんど無い、
客をただつけ上がらせるだけ。
営業時間もそう、長くなり過ぎて従業員が疲弊している。
今回の件は飲食店だけど、
観光地に限らずどこでもあるんじゃないだろうか。
日本人は店側に甘え過ぎなんだよ、何でもしてくれて何でも要求できて、
ダメなら不親切と蔑み目の前で吐き捨てるように悪態をつく。
接客業をしてる人は何度も何度も経験している事でしょう。

サービスに対する対価が低いから、労働者は疲弊する。
アメリカに行くと普通のスーパーや店では店員は無愛想だし、
サービスもいいとは言えないが、高級な店ならサービスもいい。
これは当たり前の話で、安い店でもサービスを望む日本のあり方は、
いつも行き過ぎだと思う。安い店でもサービスのいい日本は素晴らしいが
それが当たり前でないこと、その素晴らしさに客は当然と思うのでなく、
感謝すべきだと思う。
そういうことをもっとみんなが考えるようになって欲しい。

一定数いるからな。
昔の日本人の気質が良かったかどうかなんて比較もできないし解らないが
自由というかやりたいように振る舞うだけの大人が増えたのは
確実だと思う。そのくせしてその責任の取り方を知らない。
まさに甘えた子どものような大人だ。
それが子どもを育てるのだからこの先増えていくだろう。

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