SSブログ

アベノミクスの失敗 [その他]

アベノミクスがどれくらい深刻な大失敗か説明する

今回発表されたGDP-1.6%がどういう意味を持っていて
何故ここまで突然、政府が解散だ、大変なことになった、
消費税増税先送りだと大騒ぎしているのか
今ひとつピンと来ない人も多いと思います
何で500億円とも1000億円とも言われるコストを払って、
急に選挙なんて言い出したんだろう?
何で急に増税取りやめなんて大騒ぎしてるんだろう?
経済政策は順調そのものだと
繰り返しアナウンスされてたはずじゃないのか?
こういった疑問を持つ方が多いと思います
なので今回、自分なりに
どうしてこうなったのか書いて行きたいと思います

  今、日経平均17kぐらいになってるけど
  急激に下がっていくの?
  それとも、緩やかに下がるの?
  上がるわけないよね?

為替が急激に円安方向に動いている上に
年金が数十兆規模で株買い債権売りのリバランスをしているので
官製相場が一気に崩壊する事は今のところイメージできません

ちなみに、過去のスレで散々指摘された事としては
・株価も大企業も順調そのものじゃないか
・政府批判がしたいだけの回し者か何かか
・日本経済がそんなに危機的なわけないだろう
・そんな簡単にスタグフレーションだの
 リセッションだのとなるわけがないだろう
という反論が多かったように思います

リセッションとは、景気後退局面のことを指します
これだけ日銀が円を刷って国債を買ってお金をばらまいてるので
本来、経済はバブルに近い状況でないとおかしく、
インフレと同時に業績や賃金も伸びないとおかしい
なのに、年間で大幅なプラスが予想されてたGDPが
大きくマイナスでした

スレッドを見ると、楽観的なコメントが多く
お前は悲観的すぎる、
根拠なく不安を煽ってるだけで絶対そうはならない
といった、偏った間違ってる考え方だと
袋叩きにされた経緯があります
自分としても、自らが票を投じだ自民党と黒田日銀が
財政再建と経済浮揚を達成してくれると願っていました
ただ、以前にも言った通り
輸入物価はじめ、円安の負の影響による
値上げラッシュが家計を直撃した事と
外需と内需で景況感がまっぷたつに割れ、
全体で見ると実質賃金が1年以上マイナスだったこと
これらがどうしても、
悲惨な結果に繋がる可能性がある気がしてなりませんでした

あらゆるタイミングが悪かったように思います
増税の影響で消費が落ちる中
一応時間を追って伸びるとされてた
実質賃金が反映される前の段階で
円安による値上がりが先行し、
上がるとされてきた賃金も結局まだ伸びず
現状を見ると、消費が伸びるわけない状況に
なってしまったと言えます
やはり円安に動かしすぎた事がまず問題だったように思います

  消費増税の2段階アップがそもそも無理なやり方だったんや

増税自体は本来
アベノミクスの成否に関係なく、社会保障や財源の維持のために
延いては国債の信任を担保する意味でも
しないといけないというのが政府のスタンスでした
自分は正直、今の日本はじめ世界各国の中銀のスタンスを見ると
財政再建ってなんぞや?国債の信任とはなんぞや?
というのが正直なところです
中央銀行が自分で刷った金で国債を徹底的に買い支えて
金利を抑えてるわけで
それで通貨の信認がどんどん落ち、
長期金利が上昇する本来あるべき経済の連動性が失われており
国債なんて、自分のとこでで輪転機回して買い支えりゃいいだけの
何の誠意もない、徳政令中に近い借金という性質になりつつあるのに
税収を落とすレベルで増税?
リセッションしてるとも言える状況で引き締め?と
正直、今の日本はじめ各国がやってるチグハグな政策とその失敗は、
救いがないように思います
今の国債市場は本当に意味がわからない状況です

増税をするためにやってきたQQEのはずなのに
円安倒産や物価高、内需企業の減益などが目立ちました
背水の陣で強行してしまった追加緩和も、
サプライズ感こそ強かったものの
それはあくまで年金や金融系を潤わせるためにしか現状なっておらず
円安がさらに加速したために、恐らく少数の受益者以外は
更に消費マインドを冷え込ませる結果になります

  はいはい選挙近いですから野党支持者も大変なんね~
  としかいえんなこりゃ

それについても結構言われるので一応言っておきますが
自分は基本的には自民党以外に投票することは無いです
今回も自民に入れる以外に選択肢がないので、
仕方なくですがそうするつもりです
これは過去スレで民主党を批判したりした時から変わってません
基本的に民主時代の失政ですでに
誰が政権を取ってもこうなる程に、
日本経済の構造が弱まってしまったのだとも思うからです

  こんな短い期間じゃ判断できないって事
  金融緩和自体は円高是正、
  企業の経済活動活発化に必要なんだから良いとして
  後は国内の雇用と賃金の問題に取り組めばよろしい

賃金はいずれ上がる、いずれ上がると言い続けて
既に1年半くらい経ちました
いい加減給料がインフレ率や物価上昇を上回る伸びで
安定していないといけないのですが
現状はずっと実質賃金マイナスのままで、
GDPマイナスという最悪な結果になってしまいました
いずれ伸びるというのは、言い続ければ免罪符になるかというと
そろそろ許されないと思います。
1年後も、あと1年我慢したら伸びると言っても僕は信じません

とりあえず簡単にまとめると
・アベノミクスで思惑通りに好循環が生まれず、
 むしろリセッションが見えてきた
・円安が進み、今すでに消費低下が落ちてる状況から
 今後さらに物価は上昇するので事態は深刻
・国民がまだ、今なにが起こってるかをよく理解する前に、
 解散で責任を取ったことにしようとしている
・地域振興券のような策を考えてるなどと
 メチャクチャな事を言っており、
 このままだと事態はより悪化してしまう
・すでにスタグフレーション入りしたと以前書いたが、
 為替の関係上、今後半年は少なくとも
 さらにスタグフレーションが加速する
これ以上の追加緩和があるのか
増税はいつするつもりなのか
解散して再び自民が政権を取ると思いますが、
それで何が良くなると言うのか
正直、背水の陣で臨んだ政策がここまで大失敗となると
もはや誰が政権を担っても、誰が中銀総裁であっても
軌道修正が可能なのか?
正直、ここから良くなるイメージが全く沸かないです

スタグフレーションについては
物価は上がるのに実質賃金は低下して、
全体の可処分所得が減る状態の事を指します
給与が上がらない or 減る中で、
円安が原因の物価上昇だけ続くので、当然消費は落ちます

正直、ここまで円安にしたのがまず失敗だったと思います
今更円高方向に水準訂正なんて簡単には出来ませんし
出来たところで、
いまさらマイナス成長が無かったことにもなりません
国債市場もメチャクチャですし、そのせいで
年金が株などのリスク資産に追いやられる状況ですので
最早自分が言えることは、不安な方は
個人レベルで、インフレヘッジを考えるとか
更なる物価上昇や不景気の到来に備えて、
節約に励むくらいしか思い付きません

なんとなくですが自民日銀のアベノミクスという決断は
窮鼠猫噛みに行くも及ばず、という印象です
民主党が円高を放置した亡国の政策が
一番悪かったんじゃないかと思います
あれさえなければ、外需企業は
今よりも日本で生産を続けたと思うので
円安メリットがモロに出て、
雇用も伸びるし、国内はもう少し活況だった気がします

現状、別の要因で原油価格はドンドン下落しているので
これでもまだ物価上昇はマシなんです
もしこれで原油価格も高止まりしていたら
日本経済の落ち込みはこんなもんじゃなかったかもしれません

  アメリカでは金融緩和で景気回復したやん
  なんで日本はアメリカみたいに景気回復しないの?

やはり消費する力の差が大きいです
日本人は悪い意味で堅実すぎるし、
消費を好まないのが大きいと思います
というかアメリカの消費がすごすぎるとも言える
今世界景気の最大の問題は需要不足、つまり消費の足り無さですから

とりあえずもっかい簡潔にまとめると
・アベノミクス失敗でスタグフレーション化が鮮明になりつつある
・解散して自民が圧勝する事で、
 アベノミクスの反省が生かされない可能性がある
・国民は金融市場で何が起こってるか、
 それが解散の理由という事も含めてまだ理解していない
・こっからどう経済を立て直すのか、正直イメージが湧かない
 どうしようもない気がする
続いて、今後何が起こりそうか予測してみます

まず、日銀が徹底的に国債を買い支えます
もう日本の財政は終わりだ、
増税も出来ない少子高齢化で消費も伸びない
格差も広がるし若者がお金を持ってない、成長できない
と海外から判断されて、
日本国債の売り浴びせというような事があったとしましょう
恐らく、全部日銀が円を刷って買い支えるんだと思います
このせいで長期金利はどんな状況でも低水準なので
年金やメガバンクは株やリスク資産に逃げざるを得なくなります
(じゃないとインフレ分が損失になるので)
円はどんどん安くなり、物価は上昇し、
それでいて企業業績や賃金は伸び悩み、消費が減ると
増税云々以前に、さらに日銀が国債を買い支える状況になります
そうすると更に国民の資産が
丸裸でサバンナに放り出される事になります
株や不動産への逃避が更に進むからです
その状態でリーマン・ショックのような事が起きたらどうなるか??
株価の暴落などで一気に年金やメガバンクの運用が
クラッシュする可能性も出てきます
今まではマネーが国債になってたから安全でした
でも今はQEのせいで国債市場から追い出されてます
これがめちゃくちゃ怖い

なんというか、経済学者が言ってることとか
経済の教科書に書いてあるような事は、
今回のアベノミクス失敗などをみても分かる通り
本当アテになりません
リフレーションは万能じゃなかったのか?
なぜ量的緩和で消費が落ち、
実質賃金マイナスが続きリセッション目前なんて事になるのか?
どうせ中央銀行が買い支える国債の信任、
そんなもんあってないようなもんじゃないか?
なんというか、自分は現状がよく分かりません

  日経は落ちていくの?

日経はまた別の理由で動いてます
つまり、景気が悪くても、消費が落ち込んで業績が落ちても
それ以上に円安が進んで相対的に株高になるロジックが働きますし
何よりGPIFが国債から株へシフトしてる最中なので
不景気なのに株価は下がらないという状況はあり得ると思います

思えば
・増税さえなければ
・原発さえ動いていれば
・外需が国内生産メインだったら
・貧富の格差是正がもう少し進んでいれば
と、もう少しマシだった未来もあったかもしれないですが
自分は何となく、増税が無かったとしても、
アベノミクスに大した効果は無かった気がします
そもそも駆け込み需要自体が大した事無かったですから
増税なんて無くても、賃金は伸びないし、
若者はお金を持ってないわけですから
外需のお偉いさん達や、株などを持つ資産家が余計金持ちになるだけで
一般庶民は、円安による物価高で苦しむだけにしか
結局ならなかったんじゃないかなと、今では思います

バーナンキがFOMCでこんな事を言ったのが知られています
「理論的に言ってQEが
 経済刺激策として効果を有する理由は本来無い」
「にも関わらず、何故かQEは大きな効果を発揮している」
もしかすると量的質的緩和というのは
アメリカのように金融が強く、人口減少に悩んでおらず
何より世界一消費が活発だという条件が揃ってるからこそ、
たまたま効果があったのでは?と思います
日本が同じことをしても
マーケットに一時的なインパクトがあっても、
それはただ通貨が安くなっただけであって
人口減少、消費しない国民性、
若年層の貧困化、少子高齢化という前提条件の前では
バーナンキが言うように、本来の理論通り、
お札だけ刷ったって何の意味も無いということかもしれません

そもそも商品券を撒くとか、増税先送りだとか、
根本的に意味が分かりません
商品券撒くくらいなら減税で良いんじゃないかという気もしますし
商品券を撒くコストって純粋に無駄じゃないか?とか
そこまでして達成したい消費の活性化って何なんだろうとか、
考えてしまいます
増税して税収が下がるなら、
そもそも増税とは何なのか?という話になりませんか?
財源がどうのこうの、財政健全化がどうのこうのと言う割には、
日銀が国債を引き受けてる状況なわけで
財政ファイナンスが当たり前になってるのに、
増税、財政引き締めってチグハグすぎる気がします
国債破綻が怖い!増税だ!
増税したら景気悪化で税収が減った!
仕方ないから国債は日銀に買わせよう!
おかしいですよねこのロジック。
どっかで何れ通貨の信用が落ちてダメになるじゃんって理屈で言うなら
最初から景気なんて度外視して
大増税、大緊縮するべきでしょう、と思うわけで
景気が良くないから増税出来ないっていうロジックは
既に非伝統的手法が追加追加でガバガバにされてる状況では、
理論的に破綻してる気がしてしまう

正直もう、増税とか国債の信任とか何なの?今更何?って感じがします
アベノミクスが失敗して分かった事は大きいと思います
地域振興券撒いて消費させようっていうしょーーもない対処療法が、
実は方向性的には正しいのかもしれません
つまり、以前も言った通り、BIのような形で
無理やりにでも不必要だったり過剰だったり、
世代間で格差のある社会福祉を全部民間に回して
若者も老人も平等に、月いくらという形でお金をばら撒く方が、
日本の前提にはあってる気がします
地域振興券撒くのもBI導入するのも意味合い的には同じで、
すごい社会主義的なんですよね
無理矢理にでも世代間格差や貧富の格差を埋めるには、
税の累進性を強めることと
その上で、貧困層が最低限は消費できる程度にお金を撒かないと、
富裕層が貯めこむだけになってしまいます
現状も、QEで刷った金はトリクルダウンが起こらずに
既に十分金持ちな連中の口座にばかり流れこむだけです
これだと貧困層は増え続けるし、消費も全体として落ちるので
最終的にシステム自体が立ちゆかなくなってしまう

とりあえず現状すでに確定してることとしては
為替は半年くらい遅行して物価に反映されるので
今後半年は今よりさらに物価が上がります
今後さらに円安が進むなら、
1年後くらいまでさらに物価が上昇し続けます

消費が伸びず、賃金も伸びず、
物価だけどんどん上がって円安が加速するので
スタグフレーションの傾向は
来年中頃くらいまでは最低でも実感すると思います
っていうか、増税できないしリセッションぽいのに
日銀は失敗するなんて一切考えずに追加緩和しちゃったので
国民生活は、多くの人が考えるよりももっと困窮するかもしれません
あの追加緩和は絶対余計だった
増税できないなら緩和はマズかったと思う

  要するに国が傾きかけようとも
  知ったこっちゃない富裕層や企業が蔓延していて
  もう政治じゃどんなにあがいても
  彼らの資本やら内部留保やらを吐き出させることは出来ないし
  税金もみんなそっちに流れるような仕組みに
  なっちゃってて手に負えないってこと?

  そもそも内部留保って利益余剰分の資金も含むけど
  各種積立金及び設備投資も含むし、
  現金で持ってる分はあんまりない
  資産として持ってる分を簡単に資金へ変えようとすると
  却って経済に悪影響を与えることになるし、
  当然ながら業績も悪化する
  富裕層個人個人の多くも現金は元々貯め込まないで運用してるから、
  儲けが出て一息つかないと高額出費はしないと思う

毎回言ってることなのですが
円が紙くずになっていくなら、
株とか不動産に逃避しておくべきじゃないのか?って意見ありますが
正直自分は投資を薦められるような環境だとは思えない
日銀の買い支えのせいで
国債市場から国民の資産がリスク資産にシフトさせられた結果、
経済危機が起こった時のリスクが最大化することになる
これが物凄く怖い
そうでなくても中国バブル崩壊とか、欧州債務危機再燃とか
リーマンショック級の事がまた起こらないとも限らないわけですから
QEで国債市場が死に体になって、
国民の資産がリスク市場に裸でおびき出されて
市場がクラッシュして全滅するっていう、
何かそういうシナリオが現状考えうる最悪なケースです
なんかあったらそういうドミノの倒れ方
するんじゃないかって気は正直してます

ってことでもっかいまとめます
・アベノミクスが失敗でリセッション入りの可能性が出てきた
・増税出来なそうなのに、
 増税するつもりで日銀が追加緩和しちゃったんで円安がヤバイ
・結果として、緩和した上に増税も出来ないんで円の信用は失墜し、
 今後半年は物価上昇が続く
・一度解散で信を問うようだが、
 今後経済を立て直す手段があるのか自分には分からない
・若者の貧困や、世代間格差が無くならない限り、
 インフレでも消費は喚起されない
・先送りしても何れ増税するなら、
 結局どこまでいっても明るい結論にはならない

  円安誘導ですみまで景気回復の余波が来るのはまだまだ先だと思う
  そんなところに消費税増税して冷や水かけてどうするの

物価の上昇と実質賃金の低下はもう少し続く可能性があります
流石に増税見送りで一時的な揺り戻しや
回復局面はあると思ってるのですが
やはりトータルで考えると、最終的には自分は
多くのマーケットメイカーより悲観的な結論を予想してます
自分が目に見えて賃金の上昇があったとか
資産投資で成功したという場合を除いては、
堅実に節約することをお勧めします
今より最低でも半年は物価が上昇する事を念頭に置いて、
どうか少しでも備えて頂ければと思います

共通テーマ:blog