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お客様は神様なんてありえない [その他]

ドイツの顧客サービスには、
「サービスは無料ではなく有料」という観念が強く浸透しています。

ドイツは、日本と同じく機械製造業が盛んな物づくり大国。

ドイツのお店では、なぜ「お客様は神様」という考え方がありえないのか?

・日本と違って「客扱い」されない

ドイツへ転勤してきた日本人の多くは、
小売店や飲食店の顧客サービスの悪さにショックを受ける。
私には彼らの気持ちがよくわかる。
日本に比べるとドイツはサービス砂漠である。
おもてなしという観念はほぼゼロの国だ。
私はここに29年住んでいるので慣れているが、
日本から初めて来た人が受ける衝撃には相当なものがあるはずだ。
日本では「お客様」として
まるで真綿にくるまれるように店員から優しく接してもらえるが、
ドイツでは「客扱い」されないことがしばしばある。

最も目につくのは、商店やレストランでの店員の態度の悪さだ。
先日、あるドイツ料理店でお金を払うために財布の中を見ると、
あいにく小額紙幣がない。
このため100ユーロ(約1万3000円)紙幣を出したら、
店員に「こんな高額紙幣で払うなんて!」とすごい剣幕で怒られた。
日本ならば1万円札を出されて怒る店員はいないだろう。
客のお金で支えられている店員が、お金を払う客を叱る。
大半の日本人は、度肝を抜かれるだろう。

ドイツでは、客が店員から待ちぼうけを食わされるのは日常茶飯事だ。
手を挙げて店員の注意をひかなくては、いつまでも注文を取ってもらえない。
客が自分でメニューを取りに行くことも珍しくない。
私は急いでいるときには、店員のところまで歩いていって、
「注文を取ってもらえませんか」と催促する。

しかもドイツでは、サービスはタダではなく有料である。
店員やタクシー運転手、理髪店、ホテルの部屋の掃除人、
購入した家具を自宅まで運んでくれた運送業者などには
チップを払わなくてはならない。
チップは料金のほぼ10%が目安だが、
チップのない国から来た日本人の中には
「この悪いサービスでチップまで払うのか……」と思う人も多いだろう。
私は「あまりにひどいサービスだ」と思ったときには、チップを払わない。

従業員が足りないと言えば、
「メディア・マルクト」や「ザトゥルン・ハンザ」などの
家電量販店もそうだ。
日本ならばヤマダ電機やヨドバシカメラに相当する大規模な店だ。
こうした店では、コンピューターやプリンター、
関連部品などの品ぞろえがよく、割安の値段で売られている。
店が郊外にあることが多いので、駐車場も完備している。
このため、コンピューターが突然壊れたときなどには、
ここに足を向けることになる。

だが、売り場の面積が大きく、商品を探すのに一苦労する。
しかも、人件費を節約するために従業員の数を少なくしている。
このため客は目指す商品があるかどうかなどを尋ねるためには、
広い売り場の中でまず店員を探して歩かなくてはならない。
商品が安いのはいいことだが、客にとっては疲れる作業だ。

・ドイツ人が驚く「日本のサービス」

日本にときどき旅行するドイツ人の友人は、
「日本の店ではドイツと違って店員の数が多いので、
客が店員を探し回らずに済む。これは便利ですね」と語っていた。
確かに日本のデパートなどに行くと、店員の数が多いと感じる。
東京の地下鉄の駅では、
改札の近くにたいてい駅員が座っているので質問しやすい。
ドイツでは地下鉄の駅などでは駅員をほとんど見かけない。

日本のあるデパートでは、地下駐車場の車の出口に2人の誘導係を配置して、
買い物を終えた客が車で道に出やすいようにするサービスを行っていた。
1人が通行人を制止し、もう1人がほかの車を止め、
腕を回して買い物客の車に「路上に出てください」という合図をする。
ドイツのデパートの駐車場の出口で、
こんなサービスを見たことは一度もない。
ドイツでは買い物客も通行人も自己責任で道を使っているからだ。

ドイツの商店では、それぞれの店員の仕事が厳密に決まっており、
与えられた仕事以外はやらない。
例えば、パン屋ではこんな光景をよく見かける。
ドイツのパン屋ではショーウィンドウや奥の棚にパンが並べられている。
このため客は店員に欲しいパンを注文し、包んでもらわなくてはならない。
日本のようなセルフサービスのパン屋は少数派である。

あるパン屋でカウンターの後ろに2人の店員が立っていた。
カウンターの前には5~6人の客が列を作って
自分の順番がくるのを待っている。
2人のうち、1人しか客に対応しないので、時間がかかる。
彼はパンを売るだけでなく、店内で食事をする客のために
コーヒーも作らなくてはならないので大忙しだ。
しかし、もう1人の店員は彼を手伝わずに、
のんびりとショーウィンドウのガラスを拭いている。

このため、1人の客が横から割り込んできて、
ガラスを拭いている店員にパンを注文しようとしたところ、
その店員は「私の同僚に注文してください」とにべもなく断った。
客は「チッ」と舌打ちして、しぶしぶ並んでいる客の列の後ろについた。
ドイツではしばしば目にする光景だ。

・お客様は神様ではない

このエピソードだけでも、
ドイツに日本のような顧客中心主義がないことがよくわかる。
日本の店員ならば、店が混んでいたら
客の待ち時間を少しでも短くするために、
ショーウィンドウのガラスなど拭いていないで、客の注文を取るはずだ。
顧客対応の基本中の基本である。

ところが日本の常識は、ドイツでは通用しない。
この国の店や企業では、職務分掌が厳しく決められており、
いくら忙しいときでも、ほかの人の仕事を取ることは許されない。
たとえ客から頼まれても、順番を待つ客が長蛇の列を作っていても、
店の内部の決まりを破ってはならない。
つまり日本に比べると融通が利かず、柔軟性に欠けるのだ。

お客様は神様ではない。
「パンを買いたかったら、わが店の決まりを守って辛抱強く待て」
というわけだ。

ドイツには「閉店法」という法律があり、店を開ける時間が規制されている。
この法律によると日曜日と祝日の店の営業は原則として禁止されている。
午後8時から翌朝6時までは店を開いてはならない。
例外はガソリンスタンド、薬局、空港、大きな駅の売店などだ。

ドイツには24時間営業のコンビニエンスストアや、
夜中まで開いているスーパーマーケットはない。
独自の開店時間を定めている州もある。
例えばベルリンでは、1年に8回だけ日曜日に店を開けることが許されている。
また、日曜日の朝に市民が焼きたてのパンを買えるように、
特別に店を開けるパン屋も増えているが、これは例外である。

閉店法がドイツで初めて制定されたのは、1900年。
ナチスの時代にも存在した。1956年の法律改正によって、
平日の営業時間は7時から18時半まで、土曜日には14時までと定められた。
私がドイツで暮らし始めた1990年にはこの規定がまだ生きていたので、
土曜日に寝坊すると食料品やトイレットペーパーなどの生活必需品を
買いそびれる危険があった。

・2003年にやっと閉店時間が延長

だが、2003年の法改正によって、
ようやく平日、土曜日ともに閉店時間が20時まで延長されたので、
市民はそれまでのように時間に追われて買い物をする必要はなくなった。
会社で18時まで仕事をしても、買い物ができるようになったのだ。

それでも、コンビニエンスストアに慣れた日本人は、
ドイツの営業時間規制を窮屈に感じることだろう。
日本人の目には、こんな法律があること自体が
余計なお世話だと感じるに違いない。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190415-00273426-toyo-bus_all&p=1

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勘違いしている人が多過ぎるから言うと、
「お客様は神様」は客側が主張する事では無い。
店員や従業員が、きちんと対応すれば自然にそう感じる事が多いから、
一つの教えとなっているだけ。
客を適当に扱う店員が、お客様を神様と感じる事は無いと思う。
けど、きちんと対応すれば、
お金を払ってくれた上に丁寧にお礼まで言ってくれる。
その違いを分かる人がいる店と分からない人がいる店では、
どちらの店に客が行くか自明の理だと思う。
それを客側が誤解して
自分は神様と言っているのは、失笑極まりないと思う。

ドイツは日本人にすれば極端ですね。
日本人で良かったです。
日本は過剰過ぎるので、もう少し考えても良いと思います。
お客様は神様と勘違いをしていると思います。

客を甘やかしてきた日本も、特別良いとは思わない。
クレーマーという存在は生産性を下げているからな。

仕事がらアチコチ出掛けますがまぁ、普通ですね。
ドイツはかなり凄いほうですが、
フランスでも日曜日のスーパーマーケットは午前中のみですし、
平日も朝8時〜午後8時が普通です。
カナダは結構遅くまでやっていて、午後11時までやってました。
土日も午後10時までやっていて、これに大変有難かった。
そういう日曜日や深夜にやってる営業に対する感謝の気持ちが
なくなってしまった日本人の方が麻痺してるなと、
海外に行く度に思いますね。
便利になり過ぎてるんです。日本は。

日本にも「閉店法」あっても良いと思います。
客とケンカできる強さをもっと持てば良いと思います。
全部のお店や会社でそれができれば、自分で作るか実行するか、
そのお店や会社を利用するしかなくなる。
その場でサービスを求めるのではなく、予約して順番を待てば良いと思う。
一気に労働時間の問題も解消されるでしょうね。

サービスのレベルは違っても
根本にある他者を思う創造性は同じだと思います。
日本では、売り手が買い手の利便性や気持ちを思いやる。
それは、仕事以外では自分が買い手になる場合があるから。
一方ドイツをはじめとするヨーロッパの多くに国では、
買い手が売り手の気持ちを想像する。
なぜなら、多くの人はなんらかのビジネスや労働に従事しているから。
そこに合理主義と言う考えが加わると売り手重視的な行動になるのでしょう。
とはいえ多くのコメントに有るように、
日本は買い手の勘違いが大きいように感じます。
何事もバランスだと思います。

海外は旅行程度しかないですが
海外ではドイツの店員の対応は普通じゃないですか?
接客は日本が過剰過ぎだし
客側が神様とは言ってませんが
世の中の風潮がそう促す事になってる気がします。
今の日本は接客に対しリゾートホテルなみのクオリティーを求める、
そんな傾向に感じます。
八百屋は八百屋の対応があり
携帯ショップはその店の対応があるし
コンビニは特に身近だから客も寛容になる考えなど、
日本にはチップがないので
不満を感じる方はぜひ定期的に海外旅行をオススメしますね。

なぜ日本の商店はサービス過多なのか?
なぜ日本ではブラック企業が幅を利かせるのか?
ポイントは柔軟性の有無だ。
日本社会では柔軟性があることは良しとされ、
社会人ならば必ず身に付けておくべきモノだとされている。
しかし、柔軟性が優れていると言うことは、
忖度する能力に長けていると言うことだ。
ご存知の通り、近年、日本は"忖度社会である"と言われている。
日本の様に他人への忖度が何よりも重視される社会では、
企業が顧客が望んでいる以上に質の高い商品やサービスを
用意しようと頑張ってしまう傾向が自ずと形成される。
果たして、企業は全従業員に劣悪な労働環境を強いることになる。
そして、従業員達も忖度で当然の様に
その劣悪な労働環境を受け入れてしまうのだ。
日本はおもてなしの国として世界的に高評価だが、
労働者的には喜んではいられない状況なのではないかと思います。

需要よりも供給側が過剰すぎるのも原因があると思う。
歩いて2、3分で違うコンビニがあるなんて日本はザラ。
たしかにいろんな店がある事で客の分散化が起こり、
待つ必要がなくなるメリットはあるけど、
客が好きに店を選べる現状が集客のための過剰サービスや
選んでやったという客の勘違いに繋がってる気がする。

ドイツでも、それなりの店にいけば、丁寧なサービスを受けられるぞ。
ミュンヘンで仲間と行った店は、一人100ユーロ以上かかったけど、
料理といい店員の質といい、星2つ以上でもいいような店だった。
要は店を選べばいいだけのこと。
ファストフード店で、そういうのを期待してはいけない。
日本ではマクドナルドでも店員の応対が丁寧だけど、
世界レベルでは品質過剰。

レストランでのオーダーについてですが、
残念ですが基本的に人を見て優先順位を決めているところがあります。
従業員の資質にも大きく関わっている、ただし建前主義が少な目なので、
安心してサービスを受けられることが多いです。
例えば2、3回いっただけでも好きなものを覚えてくれていて
何も言わないのに、笑顔で飲み物はこれですよね?とか、
ちょっと任せるから美味しいの持ってきてといえば、
二つ返事で持ってくる、しかもぼったくるようなことはしない、
さらに世間話もしたり、規則とか義務で接客されてない安心感がある、
要は人間関係を建前なしに作れば、
昔の日本の下町のような暖かさがあり、ホッとできるんです。
日本の場合満面の笑顔で接客するのですが、
規則から行っているので、素顔が出た時ゾッとします。
本来おもてなしは、規則からではなく、自然発生的な好意の応酬では?

ドイツ人自身も自国のサービスを不満に思っている節があるみたいだけど、
いつまでも根本的に解決しないのは国民性なんだろう。
サービス残業したり有給が消化できなくてもなかなか改善していかない
日本を外国人は不思議に思っているだろうが、これもまた国民性であろう…。

日本人からすれば酷い国だと思うが、流石ドイツだと思う。
徹底した合理主義。
仕事には忠実だが、サービスには代金(チップ)が必要な所等、
仕事としては理に適っていると思う。
だからこそ、ドイツは国としては様々な部分で日本より優れているのも
その合理性ゆえと感じてしまう。
学ぶべき点は多いのではないだろうか?

お客を待たせない、不便にさせない、不快にさせない。
客を第一に考えた、質の高いサービスの根幹といわれるこの3つは、
日本の企業が売り上げを上げるために
商品の金額変更とは別にとった戦略的手段といえます。
一見すばらしく見えるこの形ながら、しかしそれゆえの弊害もあります。
それは、サービスの質が高いゆえに顧客がそれに慣れきってしまい、
最初から要求されるサービスのレベルが高くなるということ。
「お客様は神様」なんて発想も、
求めるレベルが高いゆえに出てくる言葉なんでしょうね。
日本人が海外旅行をした際に
海外のサービスの質の悪さにびっくりするなんて話がよくありますが、
見方を変えればそれだけ質の高いサービスに慣れきった、
贅沢な人間になっちゃってる、とも言えるのかもしれませんね。

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